第8回ひのとり連携会を開催しました
7月29日(火)に、ひのとり連携会を開催しました。
今回もケアマネジャー、訪問看護師の多職種の皆さまにご参加いただきました。
お忙しい中ご参加いただき、誠にありがとうございました。
回を重ねるごとに、医療・介護の垣根を越えたつながりが広がっていることを実感しています。同じ地域で在宅療養を支える仲間として、顔の見える関係を築けていることを大変嬉しく思います。
今回も現場に直結するテーマを取り上げ、活発な意見交換が行われました。多職種それぞれの視点からの発言があり、実践につながる学びの多い時間となりました。
【 今回の講演テーマ 】
今回のひのとり連携会では、医療と介護の連携をテーマに、現場ですぐに活かせる2つの講演を行いました。
今回の講演テーマは以下の通りです。
① 在宅医療における言語聴覚療法の新たな取り組み
~ST不足を地域で支えるために~
② 医療と介護の勉強会
~相互理解の先にある連携~
症候の見方シリーズ「緩和ケア」
③ 事例発表
① 在宅医療における言語聴覚療法の新たな取り組み
講師:LE在宅・施設訪問看護ステーション 住吉様
1つ目の演題では、LE在宅・施設訪問看護ステーションの住吉様より、在宅医療における言語聴覚療法(ST)の現状と、新たな取り組みについてご講演いただきました。
近年、誤嚥性肺炎やオーラルフレイルへの関心が高まる一方で、在宅分野では言語聴覚士(ST)の不足が大きな課題となっています。理学療法士や作業療法士と比較して有資格者数そのものが少なく、在宅で専門的な嚥下リハビリを受けたくても受けられない、いわゆる「ST難民」が増えている現状について紹介がありました。
その課題に対し、LE在宅・施設訪問看護ステーションでは、看護師がSTの知識や技術を学び、言語聴覚士と連携しながら嚥下リハビリを提供する「ナースリハビリ」に取り組まれています。また、社内資格である「口腔嚥下アドバイザー」の育成や、嚥下障害のある方への「ごっくん手帳」の活用、さらにはSTによる無料電話相談など、地域全体で支える仕組みづくりについても紹介いただきました。
講演では、看護師と理学療法士が連携しながら嚥下機能だけでなく、生活意欲や生活背景にも目を向けて支援した事例も紹介されました。「専門職が不足しているからできない」のではなく、多職種が連携することで地域の課題を解決していくという視点は、在宅医療に携わる私たちにとって多くの学びとなりました。
http://www.renge-houmon.com/
↑LE在宅・施設訪問看護リハビリステーション千種本店様のHP
②医療と介護の勉強会~相互理解の先にある連携~症候の見方シリーズ「緩和ケア」
(講師:ひのとり整形在宅クリニック 院長 鴨下友彦)
2つ目の演題では、「緩和ケア」をテーマに講演が行われました。
緩和ケアというと終末期医療をイメージされる方も多いですが、実際には病気の早い段階から患者様やご家族の苦痛を和らげ、その人らしい生活を支える医療です。
講演では、まず痛みを感じる仕組みについて解説があり、痛みには身体的な要因だけでなく、不安や孤独、生活環境など心理・社会的な要因も影響することが紹介されました。
その上で、在宅医療における疼痛コントロールの考え方や薬剤選択、患者様の状態に応じた治療方針について説明がありました。
また、当院が日頃から大切にしていることとして、
- 患者様ご本人の思い
- ご家族の気持ち
- 今後どのような生活を送りたいか
を丁寧に確認しながら治療方針を決定していることが共有されました。
医療的に最善の選択だけでなく、「その人らしい最期」を実現するために、医療と介護が同じ方向を向いて支援することの重要性を改めて学ぶ機会となりました。護体制、生活環境なども踏まえながら、多職種で情報を共有し、安心して在宅療養を継続できる支援を行うことの大切さが伝えられました。
③ 事例発表
3つ目は、緩和ケアをテーマにした事例発表を行いました。
今回の事例では、**「ご本人は自宅で最期まで過ごしたいと希望している一方、ご家族は施設や病院での看取りを希望している」**というケースをもとに、多職種で意見交換を行いました。
検討の中では、
- ACP(アドバンス・ケア・プランニング)はどのタイミングで始めるのが望ましいか
- ご家族が「自宅では看取れない」と感じる背景は何か
- 医療面への不安なのか、それとも介護負担への不安なのか
といった視点から活発な議論が交わされました。
また、ご家族が抱える不安の内容を丁寧に把握し、その不安に応じて訪問看護や介護サービスなどの社会資源を提案することも、多職種の重要な役割であるという意見が共有されました。
在宅医療では、患者様の意思を尊重することはもちろん、ご家族の思いにも寄り添いながら、一緒に最善の選択を考えていく姿勢が欠かせません。
「住み慣れた自宅で穏やかに最期まで過ごしたい」という患者様の願いを実現するためには、医療と介護が早い段階から連携し、それぞれの専門性を活かして支援していくことが重要であることを改めて感じる事例となりました。
◆ 最後に
今回の連携会では、在宅医療における言語聴覚療法の新たな取り組みや、緩和ケアの考え方、そして事例を通したACPや看取り支援について、多職種で学びを深めることができました。
患者様やご家族が安心して在宅療養を続けるためには、医療・介護それぞれが専門性を発揮するだけでなく、お互いの役割を理解し、思いを共有しながら支援することが何より大切です。
今後も地域の皆さまとともに学び合い、「顔の見える関係づくり」を大切にしながら、より良い連携会を目指してまいります。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
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所在地:愛知県名古屋市北区山田2丁目4-58
TEL:052ー908-2072
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↑LE在宅・施設訪問看護ステーション 住吉氏の講演中の様子

↑ひのとり整形在宅クリニック 医師鴨下院長の講演中の様子

↑ひのとり整形在宅クリニック 看護師 與儀氏の講演中の様子

↑ひのとり連携会の会場の様子

